産廃の窓口

複合機・コピー機の処分

文:産廃の窓口編集部公開:2026年6月24日更新:2026年6月25日

オフィスの複合機やコピー機を入れ替える・処分するときは、ふつうの粗大ごみのようにはいきません。理由は大きく2つあります。

1つは、多くの複合機がリース契約で使われていて、機器が自社の持ち物とは限らないこと。

もう1つは、複合機の中にハードディスクなどの記憶装置があり、これまでコピー・スキャン・ファクスした文書のデータが残っている場合があることです。

この2つを確認しないまま処分すると、契約上のトラブルや情報漏えいにつながりかねません。本記事では、複合機・コピー機を安全に手放すための進め方を、順を追って解説します。

複合機・コピー機の処分が「少し複雑」な理由

複合機やコピー機の処分が、机やいすの処分と違って迷いやすいのは、次の3つの事情が重なっているからです。

  • リース契約のことが多いオフィスの複合機は、買い取りではなく月々払いのリースで導入しているケースが多くあります。リース中の機器は自社の所有物とは限らないため、勝手に処分できません。
  • 中にデータが残っている複合機にはハードディスクやSSDなどの記憶装置が入っていることがあり、コピー・スキャン・ファクスした文書のデータが内部にたまっている場合があります。
  • 事業用は産業廃棄物になる会社が事業で使った複合機は、家庭ごみとしては出せず、原則として産業廃棄物として処理します。

このため、複合機の処分は次の3ステップで考えると整理しやすくなります。

  1. 契約を確認する(リースか、自社所有か)
  2. データを消す(記憶装置の中身を確実に処理する)
  3. 正しく手放す(返却・買取・メーカー回収・産廃委託のいずれかを選ぶ)
オフィスに設置された業務用の複合機

複合機の処分が必要になる場面は、事務所の移転、機器の入れ替え(更新)、事業の縮小や閉店、台数の見直しなどさまざまです。とくに移転や閉店のときは、ほかの什器やパソコンなどもまとめて片づけることが多く、複合機だけ手続きが抜けてしまいがちです。

「とりあえず不用品回収に出す」前に、まずは自社の複合機がどういう状態かを確かめることが、トラブルを防ぐいちばんの近道です。

まず確認:その複合機はリースか、自社所有か

複合機の処分で最初にやるべきことは、「その機器がリースか、自社で買い取ったものか」をはっきりさせることです。ここを飛ばすと、思わぬ費用やトラブルにつながります。

リース中の複合機は、原則リース会社に返す

リース契約は、リース会社が機器を用意し、利用者が毎月のリース料を払って使う仕組みです。リース契約には次のような特徴があります。

  • 期間の途中で勝手にやめられないリース期間中の解約(中途解約)は原則として禁止されており、途中で解約する場合は、残りの期間のリース料またはそれに相当する違約金を一括で支払うよう契約で定められています。
  • 終わるときは利用者の負担で返す契約を終了するときは、利用者の負担で、リース会社が指定する場所にリース物件を返還します。
  • 使い続けたいときは再リースできるリース期間が満了したあとも同じ機器を使いたい場合は、契約を更新する「再リース」を選ぶこともできます。

つまり、リース中の複合機は基本的に自分で廃棄するものではなく、リース会社へ返すのが原則です。「古くなったから産廃で捨てよう」と先に処分してしまうと、契約違反や違約金の問題になりかねません。

リース満了が近いときの3つの選択肢

リース期間の満了が近づくと、複合機の扱いはおおむね次の3つから選ぶことになります。

  • 返却するその複合機を使い終える場合は、リース会社に返却します。新しい機種に入れ替えるときも、古い機器は返却するのが一般的です。
  • 再リースする同じ機器をもう少し使い続けたい場合は、契約を更新して使い続けます。
  • 買い取る機器を自社のものにして使い続けたい、あるいは買い取ってから手放したい場合は、買取の可否や条件をリース会社に確認します。

どれを選ぶかによって、その後の処分の進め方も変わります。返却するなら処分はリース会社側の流れに乗り、買い取って自社所有になった場合は、このあと説明する買取・メーカー回収・産廃委託から自分で選ぶことになります。

処分の前に確認すること

複合機を手放すと決めたら、処分の段取りに入る前に、リース会社や販売店に次の点を確認しておきましょう。

  • いまの機器がリース中か、リース満了後か(残りの期間はどれくらいか)
  • 返却するのか、買い取って使い続けるのか、入れ替えるのか
  • 返却の場合、引き取りの方法・時期・費用の負担はどうなるか
  • 記憶装置のデータ消去を、誰が・どうやって行うか(次章でくわしく解説します)

リースが満了して買い取った機器や、もともと現金で購入した機器であれば、自社の所有物なので、後述する「買取・メーカー回収・産廃委託」から処分方法を選べます。

なお、ここで説明したリースの扱いは法律ではなく契約上の取り決めです。契約内容は会社によって異なるため、最終的には自社の契約書とリース会社への確認が確実です。

複合機は「何ごみ」? 事業用は産業廃棄物

自社所有の複合機を手放すとき、次に押さえたいのが「複合機はどんなごみとして扱うのか」という点です。

家電リサイクル法の対象ではない

「家電リサイクル法」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、この法律(特定家庭用機器再商品化法)の対象は、エアコン/テレビ/冷蔵庫・冷凍庫/洗濯機・衣類乾燥機の4品目だけです。複合機・コピー機・プリンターはこの4品目に含まれていないため、家電リサイクル法の対象外です。

また、家庭から出る小型の電気製品を市区町村が回収する仕組み(小型家電リサイクル)もありますが、これは主に一般家庭から出るものが中心です。会社の事業活動で使った複合機は、家庭ごみの回収や、お店の回収ボックスには出せません

事業用の複合機は産業廃棄物として処理する

では会社の複合機はどう扱うかというと、廃棄物処理法上の産業廃棄物として処理するのが原則です。

複合機は単一の素材でできているわけではなく、本体の金属部分(金属くず)、外装やパーツのプラスチック(廃プラスチック類)、ガラスなどが組み合わさった複合物です。これらはいずれも産業廃棄物にあたります。産業廃棄物は法律で20種類に分けられています。複合機は金属くず・廃プラスチック類・ガラスくずなどにまたがります。

産業廃棄物の処理を業者に委託するときは、次の実務が必要です。

  • 収集運搬や処分の許可を持つ業者と、書面で委託契約を結ぶ
  • マニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付し、控えを保管する

そして大切なのは、処理を業者に任せたあとも、正しく処理されるよう責任を負うのは廃棄物を出した会社(排出事業者)だという点です。

この排出事業者責任については排出事業者責任とは、委託契約・マニフェストの細かいルールについては委託契約とマニフェストの基本でくわしく説明しています。

複合機については「産業廃棄物として、許可業者に正しく委託する」という入り口を押さえておけば十分です。

なお、後で説明するとおり、産業廃棄物として捨てる以外にも、メーカーによる回収買取・リユースという手放し方もあります。まずは「事業用の複合機は産業廃棄物が原則」と理解したうえで、自社に合った方法を選んでいきましょう。

見落とすと危険:内蔵ハードディスクのデータ消去

複合機の処分でいちばん見落とされやすく、そして大切なのがデータの消去です。

複合機の中には文書データが残っている

最近の複合機は、単にコピーするだけの機械ではなく、コピー・スキャン・ファクス・プリントといった処理を行う際に、その文書データを内部のハードディスク(HDD)やSSDなどの記憶装置に一時的に、あるいは継続的にためていることがあります。

つまり、これまで複合機で扱った見積書・契約書・名簿・社内資料などが、機器の中に残っている可能性があるということです。

このことは公的にも重要視されており、複合機は情報セキュリティ上の管理対象とされています。不正なアクセスを防ぐため、ハードディスクなどの記憶装置の暗号化といった対策が推奨されており、複合機にはこうしたセキュリティ機能が備わっていることが多くあります。

廃棄・返却の前にデータを処理する

複合機を処分・返却するときは、記憶装置の中身を確実に処理しておく必要があります。主な方法は次のとおりです。

  • データの消去(上書き消去)記憶装置に意味のないデータを上書きして、元の内容を読み出せなくする方法です。メーカーや保守業者が、複合機向けの消去機能や消去サービスを用意していることがあります。
  • 暗号化記憶装置の中身をあらかじめ暗号化しておき、外部から読み取れないようにする方法です。
  • 記憶装置の取り外し・物理的な破壊機種によっては記憶装置を取り外し、物理的に壊すことで読み出せなくする対応もあります。
複合機の中に残るデータと、その消去方法の図解

「初期化したつもり」が危ない理由

注意したいのは、設定の初期化(リセット)をしても、記憶装置の中身が消えるとは限らないという点です。

一般に、データを「削除」したり機器を「初期化」したりしても、記憶装置の中ではデータそのものがすぐに消えるわけではなく、管理情報の上で「空き」として扱われるだけのことがあります。

この状態だと、専用のソフトなどを使えば中身を復元できてしまう可能性が残ります。だからこそ、見た目の初期化で安心せず、上書き消去や暗号化、記憶装置の破壊といった確実な方法で処理する必要があります。

また、記憶装置がハードディスク(HDD)ではなくSSDの場合は、データの記録のされ方が異なるため、HDD向けの消去方法では十分に消えないことがあります。

機種によって適した消去方法は変わるので、自己判断で済ませず、メーカー・保守業者・処分業者に「自社の機種ではどう消去するのか」を確認しましょう。

リース返却・委託のときは「消去の証明」を確認する

リース会社に返却する場合も、産廃業者に委託する場合も、データ消去を誰が行い、本当に消したのかを確認することが重要です。

消去を依頼したときは、作業の内容や完了を示す消去証明書などを発行してもらい、保管しておくと安心です。

この考え方は会社のパソコンを処分するときとまったく同じで、複合機もパソコンと並ぶ「データの入った機器」として扱うのが安全です(パソコンの処分については法人パソコン・モニターの処分でくわしく取り上げています)。

消去を依頼するときは、対象の機種・台数、消去や破壊の方法、実施した日付・担当者などが記載された消去証明書を受け取り、保管しておきます。

とくにリースの返却では、データ消去を自社で行うのか、リース会社や保守業者に任せるのかで責任の所在が変わります。

引き取りの段取りを決める段階で「誰が・いつ・どの方法で消去するか」をはっきりさせておくと、返却後の問い合わせや社内の監査にも落ち着いて対応できます。

複合機の手放し方は大きく4つ

契約とデータの確認ができたら、いよいよ「どう手放すか」です。複合機・コピー機の処分・手放し方は、大きく次の4つに分けられます。

  1. リース会社へ返却するリース中の機器は、これが基本です。リース会社や販売店に連絡し、引き取りの段取りを進めます。返却前のデータ消去を忘れずに。
  2. 買取・リユースに出すまだ使える比較的新しい機種や人気の機種は、中古として買い取ってもらえる場合があります。入れ替えで不要になった自社所有の機器が対象です。
  3. メーカーの回収を利用する複合機メーカーの多くは、自社製品を回収・リサイクルする仕組みを持っています(次章でくわしく解説します)。
  4. 産業廃棄物として処理業者に委託する古い・壊れている・買取がつかない機器は、許可を持つ産業廃棄物処理業者に委託して処分します。
複合機の処分方法4つの早見表

どれを選べばいい?

迷ったときは、次の順番で考えると整理しやすくなります。

  1. まずリースかどうか … リース中なら返却が基本。契約を確認する。
  2. 自社所有で、まだ使えるか … 新しめ・人気機種なら買取・リユースを検討する。
  3. メーカー回収が使えるか … メーカー・販売店に回収の可否を確認する。
  4. 上記が当てはまらない(古い・壊れている・台数が多い) … 産廃委託で確実に処理する。

買取・リユースが向くケース

「まだ十分使えるのに処分するのはもったいない」という場合は、買取・リユースを検討する価値があります。

買取の値が付きやすいのは、製造から年数が経っていない機種や、動作に問題がなく、付属品や消耗品がそろっている機種です。

逆に、古い・故障している・部品の供給が終わっている機種は買取がつきにくく、その場合はメーカー回収や産廃委託に切り替えます。買取に出す場合も、記憶装置のデータ消去は処分のときと同じように必要です。

「売るから消さなくていい」ということはないので、必ずデータの扱いを確認しましょう。

実際には、「データ消去はこの業者に、本体の回収はメーカーに」というように組み合わせることもあります。大切なのは、どの方法でも「データの消去」と「正しい手続き」が抜けないようにすることです。次章から、メーカー回収と産廃委託について、もう少しくわしく見ていきます。

複合機・コピー機・プリンター」に対応できる産廃業者を探す

エリアを選ぶだけで、複合機・コピー機・プリンターの収集運搬の許可を持つ業者の一覧を表示します。

メーカー回収という選択肢(広域認定制度)

複合機の手放し方のひとつに、メーカーによる回収があります。これは「広域認定制度」という仕組みに支えられています。

広域認定制度とは

広域認定制度は、製品をつくったメーカーなどが国(環境大臣)の認定を受けて、廃棄物となった自社製品を全国的に回収・リサイクルできるようにする、廃棄物処理法上の特例制度です。環境省が所管しています。

ふだん廃棄物の処理には地域ごとの許可が必要ですが、この認定を受けたメーカーは、自社製品については広い範囲で回収・リサイクルに取り組めます。

複合機の分野では、主要なメーカー各社がこの広域認定を受けています。

環境省が公表している認定状況の一覧でも、複合機・事務機器のメーカーが「事務機器及び情報処理機器」「複写機」などの区分で認定されていることが確認できます(富士フイルムビジネスイノベーション、京セラドキュメントソリューションズ、キヤノン、東芝テック、ブラザー工業、リコー、コニカミノルタなど)。

使うときのポイント

メーカー回収を利用したい場合は、次のように進めます。

  • 使っている複合機のメーカー名・機種を確認する
  • メーカーの公式窓口や販売店に、回収・リサイクルの可否と手順を問い合わせる
  • 回収の前に、記憶装置のデータ消去をどう行うか合わせて確認する

なお、回収の対象になる製品の範囲や手続き、費用の扱いはメーカーによって異なります。「メーカーなら必ず無料で引き取ってくれる」とは限らないため、必ず公式の案内で確認してください。

メーカー回収と産廃委託、どちらを選ぶ?

「メーカー回収」と「産業廃棄物としての委託」は、どちらも適正に処理するための方法ですが、向いている場面が少し異なります。

メーカー回収は、機種がはっきりしていて、そのメーカーの回収の仕組みに乗せられる場合に分かりやすい方法です。

一方、産廃委託は、複数メーカーの機器をまとめて処分したいときや、メーカー回収が使えない・台数が多い・他の不用品も一緒に片づけたいといった場合に柔軟に対応できます。

どちらの場合も、記憶装置のデータ消去をどう行うかを必ず確認することは共通です。自社の状況に合わせて、使いやすい方を選びましょう。

トナー・トナーカートリッジの回収

複合機本体だけでなく、使用済みのトナーやトナーカートリッジも、多くのメーカーが回収プログラムを設けています。空になったカートリッジを所定の方法で返送・回収してもらう形が一般的です。

こちらもメーカーや販売店の案内に沿って、回収の仕組みを確認しましょう。日常的に出る消耗品は、本体の処分とは別に、こうした回収ルートを使うと無駄がありません。

産業廃棄物として委託するときの流れ

古くて買取がつかない、台数が多い、メーカー回収が使えない——そうした場合は、産業廃棄物として処理業者に委託するのが確実です。

委託の5ステップ

  1. 許可を持つ業者を選ぶ複合機の収集運搬・処分ができる許可業者を探します。許可の種類や対応品目は業者によって異なります。
  2. 書面で委託契約を結ぶ口約束ではなく、必要な事項を記した委託契約書を取り交わします。収集運搬と処分を別の業者に頼む場合は、それぞれと契約します。
  3. データを消去する回収の前(または回収時の取り決めに沿って)、記憶装置のデータ消去・暗号化を行います。誰が消去するかを契約で明確にしておきます。
  4. 収集運搬・処分してもらう業者が機器を引き取り、分別・リサイクル・処分を行います。
  5. マニフェストで確認・保管する委託時に交付したマニフェスト(産業廃棄物管理票)で、最終的に処理が終わったことを確認し、控えを保管します。
産業廃棄物として委託するときの流れの図解

委託先に任せても「責任」は残る

ここで改めて押さえておきたいのが、処理を業者に委託したあとも、適正に処理される責任は廃棄物を出した会社に残るという点です。これを排出事業者責任といいます。

だからこそ、安さだけで業者を選ぶのではなく、「きちんと許可を持っているか」「データ消去にどう対応してくれるか」「マニフェストを適切に運用しているか」を確認することが大切です。

委託契約書やマニフェストの具体的な書き方・保管期間などの細かいルールは、委託契約とマニフェストの基本でまとめています。複合機の処分では「許可業者と書面で契約し、マニフェストで最後まで見届ける」ことが基本です。

失敗しない業者・回収方法の選び方

複合機の処分を業者に頼むときは、料金の安さだけで決めると、データ漏えいや不適正処理といった思わぬリスクを抱えることがあります。次のポイントを確認して選びましょう。

1. 許可を持っているか

産業廃棄物として処分を委託するなら、その業者が産業廃棄物の収集運搬・処分の許可を持っているかをまず確認します。

許可には対応できる品目の種類があるため、複合機(金属くず・廃プラスチック類など)を扱えるかも確認しておくと安心です。

許可のない「無料回収」をうたう相手に渡すと、不法投棄などのトラブルに巻き込まれるおそれがあります。

2. データ消去に対応しているか

複合機はデータの入った機器です。記憶装置のデータ消去や暗号化に対応しているか消去証明書を発行してくれるかを確認しましょう。

リース返却の場合は、消去を自社で行うのか、リース会社・業者が行うのかを切り分けておきます。

相見積もりを取るときは、消去の方法(ソフトでの上書き消去か、記憶装置の取り外し・物理破壊か)、消去証明書の発行の有無、その費用が見積りに含まれるかまで条件をそろえて比べると、金額だけに引きずられずに選べます。

複合機を搬出・回収する作業の様子

3. 搬出・運び出しに対応できるか

業務用の複合機は大きく重いものが多く、設置場所からの搬出にコツが要ります。エレベーターの有無や階段の状況、設置フロアなどを伝え、運び出しまで対応してもらえるかを確認しましょう。

4. 見積りが分かりやすいか

何にいくらかかるのか、追加料金は発生しないかなど、見積りの内訳が分かりやすい業者は信頼しやすい傾向があります。可能であれば複数の業者から見積りを取り、内容を比べて選ぶとよいでしょう。

5. リース・メーカー回収との段取り

リース中なら返却が基本、メーカー回収が使えるならその窓口、と手放し方によって連絡先が変わります。「いま使っている機器がどの状態か」を整理したうえで、必要な相手に相談するのが、遠回りせずに進めるコツです。

費用の考え方

複合機の処分にかかる費用は、状況によって大きく変わります。一律の金額を示すのは難しいですが、費用に影響するおもな要素は次のとおりです。

  • 台数と大きさ卓上の小型機か、大型の業務用機か。台数が増えれば、運搬・処分の手間も増えます。
  • 搬出のしやすさ設置フロア、エレベーターの有無、運び出しの経路など。搬出が大変なほど手間がかかります。
  • データ消去の有無と方法消去ソフトでの処理か、記憶装置の取り外し・物理的な破壊か、消去証明書の発行が必要か。
  • リースの残り(残債)リース中に手放す場合、残りのリース料や違約金が関わることがあります。
  • 買取で相殺できるかまだ使える機種なら、買取額と処分費用が差し引きされ、負担が軽くなる場合があります。

このように、複合機の処分費用は「機器の状態」「手放し方」「データ消去の要否」の組み合わせで決まります。

ですから、まずは自社の機器の状況(リースか所有か、何台か、どのフロアか、データ消去が必要か)を整理し、その内容を伝えて見積りを取るのが、費用を正しく把握する近道です。

複数の業者・窓口に相談して見積りを比べると、内容と金額の納得感が高まります。

よくある失敗と注意点

最後に、複合機・コピー機の処分でつまずきやすいポイントをまとめます。事前に知っておけば、どれも防げるものばかりです。

  • リースの確認をせずに処分してしまうリース中の機器を勝手に処分すると、契約違反や違約金の問題になりかねません。処分の前に必ず契約の状態を確かめましょう。
  • データ消去を忘れる/初期化だけで済ませる複合機にはコピーやスキャンの文書データが残っていることがあります。設定のリセットだけでは消えない場合があるため、消去の方法を業者やメーカーに確認しましょう。
  • 許可のない回収業者に渡してしまう「無料で引き取ります」という相手が、必ずしも正しく処理してくれるとは限りません。産業廃棄物として委託するなら、許可を持つ業者かどうかを確認することが大切です。
  • マニフェストの控えを保管していない委託した産業廃棄物が最後まで適正に処理されたことを確認・記録するのがマニフェストです。控えはきちんと保管しておきましょう。
  • トナーや消耗品をまとめて捨ててしまう使用済みのトナーやカートリッジは、メーカーの回収プログラムを使えることが多くあります。本体とは別に、回収ルートを確認しておくと無駄がありません。

複合機の処分は、次の3ステップさえ押さえれば、難しいものではありません。

  1. 契約を確認する
  2. データを消す
  3. 正しく手放す

慌てて捨てる前に、ひとつずつ確認しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. リースの複合機は、自分で処分していいですか?

原則として、リース中の複合機は自社の所有物ではないため、勝手に処分はできません。リース会社や販売店に連絡し、返却や入れ替えの段取りを確認するのが基本です。中途解約には違約金がかかることがあるため、契約の状態を確かめてから進めましょう。

Q. 設定を初期化すれば、データは消えますか?

初期化(リセット)をしても、記憶装置の中にデータが残っている場合があります。確実に消すには、上書き消去や暗号化、記憶装置の取り外し・物理的な破壊などの方法があります。メーカーや処分業者に、どの方法で消去するのかを確認しましょう。

Q. 複合機は粗大ごみとして出せますか?

会社が事業で使った複合機は、家庭の粗大ごみとしては出せません。原則として産業廃棄物にあたるため、許可を持つ業者に委託するか、メーカーの回収、買取・リユースなどの方法で手放します。

Q. 使用済みのトナーはどう捨てればいいですか?

多くのメーカーが、使用済みトナー・トナーカートリッジの回収プログラムを設けています。空になったカートリッジを所定の方法で返送・回収してもらう形が一般的です。メーカーや販売店の案内を確認しましょう。

Q. 古くて動かない複合機でも、買取してもらえますか?

買取は機種や状態によります。新しめで人気のある機種は買取がつくこともありますが、古い・壊れている機器は買取がつかないことが多く、その場合はメーカー回収や産業廃棄物としての委託処分を検討します。

Q. 複合機の処分は、どこに相談すればいいですか?

リース中ならリース会社・販売店、メーカー回収を使うならメーカーの窓口、産業廃棄物として処分するなら許可を持つ処理業者が相談先です。エリアと品目から対応業者を探せるページもありますので、あわせてご活用ください。

まとめ:3ステップで安全に手放す

複合機・コピー機の処分は、ふつうの粗大ごみとは違う注意が必要ですが、進め方はシンプルです。次の3ステップを順番に確認しましょう。

  1. 契約を確認するリースか自社所有かを確かめる。リース中なら、勝手に処分せずリース会社・販売店に相談する。
  2. データを消す複合機の記憶装置には文書データが残っていることがある。消去・暗号化の方法を確認し、必要なら消去証明書をもらう。
  3. 正しく手放すリース返却・買取・メーカー回収・産業廃棄物としての委託から、自社に合った方法を選ぶ。産廃委託では、許可業者と書面で契約し、マニフェストで最後まで見届ける。

この3つを押さえておけば、契約上のトラブルも情報漏えいのリスクも防ぎながら、複合機を安全に手放すことができます。とくにリースの確認とデータの消去は、後回しにすると慌てやすいポイントです。

移転や入れ替えの予定が見えてきた段階で、早めにリース会社・メーカー・処分業者へ相談を始めておくと、余裕を持って進められます。

まずは自社の複合機の状態(リースか所有か、台数、データ消去の要否)を整理しておくと、業者への問い合わせがスムーズです。複合機を処分できる対応業者は、エリアを選んで探せます。

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免責事項

本記事は産廃の窓口編集部が、環境省・経済産業省などの公的資料や関係法令をもとに作成した一般的な情報提供です。 特定の処理方法・費用・法的判断を保証するものではありません。許可の有無や制度の詳細、料金は、必ず各自治体・公式情報および各事業者へ直接ご確認ください。 掲載内容は記事作成・更新時点のものです。

この記事について

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